清水寺は葉っぱが真っ赤。
観光客な参拝客もいっぱい。
毎月28日は清水寺で紙芝居。
十数年前から師匠ヤッサンが残してくれた大舞台。
その舞台で、この日、新しく入ったお弟子さんが初口演。
寒さも手伝ってか、震える身体。 鳴らす拍子木。 張り上げる声。
身体全体で放つ一生懸命と、笑顔。
そこに引きつけられて、笑顔がやってきて、紙芝居屋の笑顔も笑顔にまた引き出される。
この日も、国籍様々なお客さん。
言葉を越えて、海越えて、みんな一緒にワッハッハ。
どんな想いでこの道に飛び込んだのか。
もっともっと、いのちを生きたい、きっとそんな想いでやって来たこの世界。
動かない木の箱、小さな舞台、紙芝居。
そこで引きつける笑顔は肩寄せ合わなきゃ見れない小さな舞台。
だからこそ、皆、肩寄せ合って笑い、ぬくもれる。 テレビやYouTubeに敵わないけど、テレビやYouTubeに出来ぬ温もりがある。
あったまる。
転んでも、穴に落ちても、凹んでも、紙芝居で向き合う笑顔と拍手に生かされてきた。
新弟子いちりんにも、師匠ヤッサンが残した紙芝居、授けたい。
新しい紙芝居屋の誕生に、師匠、父、ヤッサンのいのちがまた蘇る。