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一日一便。

2024.03.02

一日一便。
父は一日一便、恩師と呼ぶ人に葉書を書いていた。
行く先々、遠距離を行く高速道路、車を途中で停めてサービスエリアでも。
 病院のベッドの上でも。
 その数、二千通。
 父はとってもヘビーストーカーだ。

 僕も真似して、想い伝えたい人に葉書を何枚も描いた。
 自分の想いどれだけ続くかなって、独りよがりに相手の迷惑もかえりみず描いた。
 想い伝わる人、縁繋がる人もいれば、そうでない人も。 ごめんなさい。
 紙芝居屋の僕でも耳にしたことあるSNS。
 一点集中、効率悪く生きてきたけど、ここになら、僅かの人にでも、父が残せる、二度死なない。
 寝て見る夢、起きて見る夢。どちらも聞いてる方はわけわかんなく退屈だけど、一人でだけでなくたまには誰かとも夢見たい夢。
 一日一便。 
独りよがりにここに描き残しておこう。 
便通悪く、たまに描けぬ日もあるけど、後から追いかけて、お通じ良くして、ぬくもり思い出してブリブリ筆を動かす。
 誰かに届くなら、また父の話が出来る。 
 父が生きる。 甦える。
 そして、僕にも聞かせてもらいたい物語。
 最近、少し便秘気味。
 だから、今夜もブリブリ筆を握る。
 紙芝居屋の子どもとして育った景色、紙芝居屋の窓から見る景色。 これならいくらでも描ける。
 日々生まれてく。 残していきたい。

だんまるのフェイスブックより